東京都心から50km圏内に位置し、千葉県の北部中央の中核都市である成田市は、西側が県立自然公園の印旛沼、北側が利根川に面して豊かな水と緑に囲まれています。さらに市内には多くの古墳や遺構が存在している他、ゴルフ場も数多く点在します。
市街地から離れた南部の丘陵地には、日本の空の玄関口である成田国際空港があり、その関連税収により市財政は豊かです。また旧市街は1000年以上の歴史がある成田山新勝寺の門前町として栄え、毎年多くの参拝客で賑わいます。近年は市街地周辺でニュータウン計画が進むのに伴い大型ショッピングセンターも進出し、北総地域の商業都市としての一面も備えて、人口も増加傾向です。
成田市の中心は京成成田駅・JR成田駅の周辺で、東京都心の新橋・銀座からは終電後に複数の深夜急行バスが運行されています。

京成成田駅とJR成田駅から成田山新勝寺にかけての一帯は門前町として栄える旧市街で、町中（まちなか）とも呼ばれます。日本を代表する観光地であり、週末や祝日は表参道・新参道・電車道と三つある参道が多くの参拝客や観光客で賑わいます。特に、登録有形文化財の大野屋旅館をはじめ150店舗が軒を連ねる表参道は、電線の地中化や商店のセットバックなど歩道の改修工事が行われ、参道の一部の約300mが平成17年度都市景観大賞「美しいまちなみ優秀賞」を受賞しました。
また京成成田駅前には成田市役所が所在し、市役所の先の国道51号線を超えたエリア（富里市）には、日吉台中央公園を中心とした閑静な戸建て住宅街が広がっています。

JR成田駅西口に近い成田ニュータウンは、1970年台から逐次開発が行われ、駅前大通り沿いには多くの公共施設が建ち並んでいます。開発にあたっては域内の古墳や遺跡を残してその保存に努めた他、公園を中心に歩行者専用道路の緑道を巡らせて歩車分離による安全を確保しました。また2010年にはニュータウン北端に成田スカイアクセスの成田湯川駅が開業しています。
成田ニュータウンに隣接して西側に、はなのき台、北東側に美郷台の戸建て住宅街が広がります。両地区ともメインストリート沿いには商業施設が誘致され、公園が造成されています。特に、はなのき台は車の通り抜けや速度を抑制する街区計画の他、ブロックごとに季節のテーマを決めた緑地が計画されるなどの街造りに対し、2011年「まちづくり功労者国土交通大臣表彰」を受賞しました。

京成線の公津の杜駅は、ホームに透明な幕を使用した美術館を思わせるモダンなデザインの駅で「関東の駅百選」の第一回選定駅に選ばれました。公津の杜はこの瀟洒な駅舎を中心に、人と人、人と街の交流を目指した「人間にやさしい街づくり」をテーマに開発され、計画的な区画整理事業により県下有数のグレードの高い街並みが広がっています。
また駅周辺は電線が地中化され、駅前には大型ショッピングセンター「ユアエルム成田」があります。さらに市内でも充実した設備を誇る複合公共施設「もりんぴあこうづ」が在り、コミュニティセンターに図書館・子育て支援センターが併設され、その開放感あふれる建物は周囲の環境とも調和して市民に親しまれています。